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【3Dプリンター】自宅で楽器を印刷する時代はすぐそこまで来ている気がする話

近い将来、楽器の設計図(データ)をネットでダウンロードして個人個人が自宅で3Dプリンターを使い印刷(製造)する時代がすぐそこまで来ているのではないか!?というテーマをまとめてみます。3Dプリンターは日本人で名古屋の技術士だった小玉秀男氏が1980年に開発しました。一般的に存在を広く知られるようになったのは特許が切れ多くの企業がこの技術に参入してきたここ数年だと思います。2020年には3Dプリンター業界は20兆円市場になると予測されています。技術の進歩って凄いですね。

3Dプリンターとは?

3Dプリンターとは立体物を表すデータをもとに、樹脂を加工して造形する装置の一つ。
樹脂を空間に吐出して、デジタルデータを立体造形物として簡便に実体化・可視化。
造形物を作り出す仕組みは、プリンターヘッドを水平に動かしながら、樹脂をノズルから噴出して立体の断面にあたる層を形成、固まった層を次々に重ねて立体物を造形していくものが主流。層を固める方法には、光によって硬化する樹脂に紫外線を照射するものや、熱で柔らかくした樹脂を押し出して冷やし固めるものなどがある。ABS樹脂を使った方式では、材質が適合すれば実際に機能を果たす部品として、そのまま利用できる。引用:コトバンク

製作手順は?

まず、3Dプリンタ、データ作成ソフト(Photoshopなど)、プリントするデータ(.stl形式)、PC、3Dプリンタセッティングソフトが必要となる。続いては制作フロー。

(1)データの作成
(2)素材選び
(3)プリンティング設定する
(4)印刷過程データ作成

以上の手順を踏んだら、あとは印刷するだけとなる。

引用:IT小ネタ帳

 

既に3Dプリンターで楽器も作られています。

3Dバリウス

ストラディバリウスならぬスリーディーバリウス。3Dプリンターの技術ももちろんですがネーミングセンスに脱帽です。実際の音もこの動画で聴けます。

トランペット

このトランペットは3Dプリンターを使ってプログラマーの方が作ったそうです。

CADで設計図を書いてそのデータを読み込ませる事で部品毎に作っていったそうです。

 

フルート

フルートも中々それっぽい仕上がりですね!ただ実際の評判はあまり良くないようです。

2011年、MITメディアラボでアミット・ゾランの研究チームが3Dプリンターで「フルート」をつくり上げた。ゾラン氏が言うとおり、これは大失敗で「まったくフルートの響きがしません」と彼は言う。つまり、別の材質を用いていくら正確に元の楽器のコピーをつくっても、オーケストラの質感や調和のとれた響きは期待できない。引用:WIRED

一応製造と演奏の動画もご紹介します。

いつ頃実用化されるの?

ここ数年で3Dプリンターで臓器や家や車を作る等世界中であらゆる研究が進められています。今後の技術の進歩に期待したいですね。

3Dプリンタが実現しうる新たな世界観は、これからの時代において求められる価値や進展すると見込まれるビジネスと非常に相性がよい。加えて、これまで課題となっていた事項についても、多くの主体によって解決に向けた検討が進められている。3Dプリンタは、米国、ドイツ、中国、イギリス、シンガポールなどの海外各国政府も数十億円単位で投資を活発化させている分野であり、グローバルで見れば、今後ますます製造プロセスのなかで活用されていくことが予想される。引用:東洋経済

まとめ

現在安価な3Dプリンターであれば5万円程度から購入する事が出来ます。本格的な3Dプリンターだと数百万~数千万のモノもあります。楽器を自宅で印刷する時代はもう少し先になるかも知れませんが、もしかしたら樹脂製リードやマウスピースぐらいだったら自宅で印刷(製造)する時代がすぐそこまで来ているかも知れませんね。例えば20年前、スマホやパソコンやプリンターを誰でも当たり前に持っている2017年が想像できましたか?

クラリネットだと通常グラナディラという南アフリカで採れる木製ですが、限られた資源を有効活用する為にグラナディラを粉末にしてカーボン等の樹脂と混ぜたグリーンラインという新素材もかなり浸透してきました。自宅の3Dプリンターにグリーンラインのカードリッジ(インク?)をセットして設計図のデータをネットから購入していつでも印刷出来る時代はそう遠くないのではと私は思います。今後の技術の進歩が楽しみですね。